
藤拓弘先生の公開講座「ピアノ指導ほど夢のある仕事はない~理想の生徒に囲まれ 生徒も先生も幸せに!~」が、厚木楽器ビル2F友の会ホールで行われました。受講したピアノ指導者の日水綾香先生レポートしていただきます。
取材・文 日水綾香
ピアノ講師の会員制サービス「ピアノ講師ラボ」を主宰している藤先生。今回の講座では、ピアノ指導者として活動するなかで直面するさまざまな課題に、どう向き合い、いかにして「幸せの答え」を見つけてゆくかに光を当てています。藤先生の提示する「ピアノ指導者として幸せな毎日を送るための『10のポイント』」を軸に、講座は進みました。
「すべては自分の責任」であると認めたときに人生は変わるのだそうです。たとえばレッスンを行っていて、生徒の非常識な言動に驚くことがあるでしょう。これは「すでに起こった、どうしようもないこと」です。しかし、それに対する反応は指導者が自ら選ぶことができます。ただ腹を立てるのか、なにかしらの声がけをするのか。こちらの反応が変わると結果は変わってくるはずです。
生徒を変えるには指導者自身が変わること。とは言え、受け入れがたいこともあるのではないでしょうか。藤先生は「ピアノ講師には、自己肯定感の上がりにくい生活をしてきた人が多いかもしれない」と言います。子どもの頃から「ミスをしてはいけない」「努力を怠ってはいけない」という空気のなか、自分を責めることもあったでしょう。しかし、自身を受け入れられないままでは、ポジティブな選択をすることは困難です。指導者自身が満たされていないと、生徒を満たすことはできないのです。
では、自己肯定感を上げ、自身を満たすには何が必要か。人生のミッションを掲げることです。ピアノのレッスンを通じてどのような生徒を育てたいのか、指導者自身が考え、掲げるのです。「目的」こそが、指導者としての「ぶれない太い軸」となるのです。
講座では様々なワークに取り組みながら、理解を深めました。全員が他の参加者たちの発言に真摯に耳を傾ける様子も印象的でした。
取り組まれたワークの数々は、藤先生の著書『夢をかなえたピアノ講師 ゼロからの180日』にて詳しく紹介されているので、手にとって実践してみては。あなたの夢もかなうかもしれません。
(2025年11月27日)

夢をかなえたピアノ講師 ゼロからの180日
物語で学ぶ 指導者としてどう生きるか
藤 拓弘 著


