
各部門の最優秀賞受賞者(前列)やコンクール関係者が一堂に会して記念撮影 ©M.Komorowski/PWM Edition
ショパンをはじめとしたポーランドの作曲家による作品を課題曲とした「ショパンランドコンクール2025」が終了し、受賞者が決定した。「受賞者レセプション&コンサート」をレポートする。
2022年に第1回が開催された同コンクール。4回目となる今年は10月に、東京、名古屋、大阪、動画提出に分かれて予選が行われ、11月22日と23日に、めぐろパーシモンホール(東京)での本選となった。「幼児」から「高校~一般B」の全7部門の合計で約140名の参加者が集まり、ショパン、パデレフスキ、シマノフスキなど、11名のポーランド作曲家の作品が演奏されたという。
幼児部門と小学3・4年部門の課題曲にはフェリクス・リビツキの作品も選ばれたが、今年は同氏の娘であるバルバラ・カラビンスキ氏が来日することを記念して急遽「リビツキ賞」が設けられた。この賞は、本選でのリビツキ作品演奏者のうち、最も点数の高い演奏者に授与されるもの。その影響もあってか、小学3・4年部門ではリビツキ《マズルカ》が、ゴンシェニェツ《感傷的なワルツ》と並んで最多タイの選択率になったという。

作曲家フェリクス・リビツキの娘バルバラ・カラビンスキ氏がリビツキ賞を授与
11月25日、駐日ポーランド共和国大使館で行われた「受賞者レセプション&コンサート」では、表彰式に先立ち、審査員長のヴォイチェフ・シフィタワ氏がショパン《前奏曲 第20番》《ノクターン 第13番》《エチュード op.25-12》を演奏。表彰式後の受賞者コンサートには、各部門の最優秀賞とリビツキ賞の受賞者が登場し、ショパンのほか、リビツキ、ゴヴィクの作品が演奏された。

審査員長のヴォイチェフ・シフィタワ氏
ピアノ愛好者にとって、ポーランドといえば人気も知名度もショパンが圧倒的に高いが、このコンクールは、ショパンの故国ポーランドで生まれた多彩なピアノ曲の一端に触れるきっかけとなることだろう。
審査結果は公式サイトに掲載されている。
https://www.chopin-land.com/p/results.html


