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人生100年時代の ピアノの先生の働き方①

楽器店のカリスママネージャー星野真之さんのもとに、世代も環境も異なる5人のピアノの先生が集合! 現在抱える仕事上の悩みや、より良い働き方への紆余曲折を、率直にお話しくださいました。
※2019年に実施した本座談会(ムジカノーヴァ2019年9月号掲載)を振り返るとともに、現在の近況も教えていただきました。

司会・まとめ―星野真之


子育てとレッスンの両立

星野 先生方、お忙しい中お集まりいただいてありがとうございます。さっそくですが春木先生、赤ちゃんもお連れいただいていますが、レッスンの方はどのように?

春木 はい、私は子どもを保育園には入れずに家で育てたいと思ったので、レッスン室にもこの子と一緒に入ります。でも、それで生徒さんも和むようで可愛がってくれます。大人の生徒さんがおむつの交換をしてくれたりと、皆さんのご協力があって成り立っています。いざとなると主人の両親も遠方から駆けつけて来てくれるのがありがたくて。

星野 それって凄いですね!

山手 私も母には随分助けられています。1才半の下の子が病弱で、毎月入院してくれるんです。発表会の3日前にノロウイルスでダウンした時には、こちらもダウンしかけました。

星野 それでも成し遂げられるとは、頭が下がります。

山手 理解ある保護者さんたちのお陰で、産休2ヵ月で復職できたりと、私も恵まれていると思います。発熱でどうにもならない時は、おぶってレッスンさせていただいたこともあります。

伊藤 すみません、お話を伺ってて大変だなーと思うと同時に、私なんかは懐かしくて、ちょっと微笑ましく感じてしまいます。子どもたち二人共社会人ですし。すべて遠い過去の思い出かしら。ただ、私も随分ママ友には助けられました。本当にありがたいものです。

星野 先生のお子さんたちも音楽をされて、しかもかなり優秀とお聞きしましたが。

伊藤 優秀であるかどうかは別にして、赤ん坊の時からピアノの下に寝かせておいてレッスンしていましたから、絶対音感だけは早々についたのは確かですね。

山手 それは凄いですね。

伊藤 いや、 我が子には寂しい思いをさせたくなくて……。幼少期はとにかく傍らにいて過ごしたいという一心だったんです。

星野 子育てが一段落するまでは……、なんて言って腰を上げない先生も稀にいらっしゃるんですけど、もったいないですよね。なにより、自分の子どもが幼稚園だ小学生だと言っている時が、口コミで一番生徒さんが集まる時期でもあるので、そのチャンスは逃すべきではないでしょうね。


参加者の皆様

星野真之さん
楽器店マネージャー

伊藤裕美子先生
いとうピアノ教室

乾れい子先生
vivaceピアノ教室

木下佳奈子先生
きのしたピアノ教室

春木麻紗子先生
さくら音楽教室

山手晴香先生
山王音楽教室


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