音楽之友社のピアノ楽譜・MOOKから、12月の新刊をご紹介します。
ラヴェル生誕250周年を記念して全2巻のピアノ作品集を刊行する。第1巻はパリ音楽院在籍中に作曲された作品や比較的小規模な作品を集めた。運指はラヴェル作品全集のCDをリリースした新進気鋭のピアニスト、務川慧悟が担当。作品の成立過程やラヴェルの音楽的な位置づけなどを詳しく記した神保夏子による解説も必読。
定価2,200円 (本体2,000円+税)
ピアノ作品選集第1巻。認知度は低いが舞曲は作曲家を知るために重要かつ魅力的な音楽があふれるジャンル。楽曲解説・運指はピアニストの佐藤卓史氏、総説は研究者の堀朋平氏が担当。シューベルトのデクレッシェンドとアクセントは区別を付けづらい場合があるが、自筆譜や各種原典版を比較検討した本版では紛らわしい記号を「第3の松葉」で表し、奏者に新たな提案をしている。
定価2,310円 (本体2,100円+税)
スペイン近代の作曲家へスス・グリディによる本邦初のピアノ作品集。バスク地方に生まれたグリディはパリのスコラ・カントルムに留学しダンディらに師事。出身地の音楽を題材としたオペラやオルガン曲などを多数作曲した。本曲集にもバスクの音楽の美しい旋律や近代的な和声の響きが特徴の珠玉の小品集を4作収録。解説・運指はスペイン音楽のスペシャリスト下山静香氏。
定価2,420円 (本体2,200円+税)
祖国の自然をこよなく愛したチャイコフスキーが、1年の12か月を音で描いたピアノ曲集。「12の性格的描写」の副題がつけられている。本楽譜は、自筆譜を含む複数の資料を検証した校訂版。作品の成立をめぐる解説および校訂・運指は秋場敬浩氏。V.ブーニン氏による19世紀ロシアの風景が浮かぶような演奏への助言も必読。各曲冒頭には秋場氏によるエピグラフの邦訳も掲載する。
定価1,870円 (本体1,700円+税)







