文―加山佳美
※本記事は『ムジカノーヴァ』2019年4月号の再掲です。
新規の生徒を一番お迎えする季節は「春」! 先生方にとっては年度の切り替えで、在籍生の新年度の時間調整などで大変な時期ですが、「ピアノを始めようかな」「始めたい」「始めようとしていた」という、これから生徒になるかもしれない方にとっては大切な「体験レッスン」(ガイダンス・説明会も含む)。今回は、入会率アップに繋がるポイントをお伝えします。
以下のリストのうち、当てはまる項目はあるでしょうか?
□問合せ・体験申込があって良かった
□入会してくれればよいな
□どんな子だろう
□熱心な親子だとよいな
□ピアノのレッスンでやることは大体決まっているわ
□体験レッスンってまだピアノが弾けないから、できることが限られているわ
□レッスン自体を精一杯するのが自分の役目
1つでも該当した方は要注意です!!
なぜなら、体験レッスンへの参加者を何となく迎え入れていては、何となくの対応しかできないからです。たくさんある教室の中から、なぜあなたの教室で体験レッスンを受けようとしてくれたのか、考えてみてください。教室のホームページ、ブログ、チラシ、ポスター、口コミ、紹介、看板……いずれかで「教室を知り」→「申込(行動)」しています。
相手がどの位の情報を得て、どのような期待をしているかを想像してください。その情報量や期待以上のことを体験レッスンで実際に感じることができたら、「即入会」に繋がるでしょう。
私は現在、6ヵ月の赤ちゃんから参加可能なリトミッククラスを開設しています。楽器店勤務の際は、1才、2才、3才のグループを複数担当していて、春と秋に生徒募集をしていました。グループレッスンの場合、人数が集まらないと開講できず、発表会の組合せにも影響がありました。
退社してからもイベントの開催や、個人コースは随時体験レッスンをしていたので、少なく見積もっても400回以上の体験レッスンを経験しました。
「体験レッスンの参加者が入会しなかったら、新規の生徒に繋がらなくて残念」ではなくて、 「入会しなかったら、完全歩合制(または個人事業主として)のお給料に響く死活問題」として取り組んだ結果、驚異の即決率をキープする実力をつけることができました。
チェック項目に対する理想的な考え方
□問合せ・入会に繋がる仕組み、仕掛けをする
□体験レッスンに来てくださったら、入会に繋げられる
□どんな子にも対応でき、才能を伸ばせる
□どんな親子にも、一から多方面にわたって指導・アドバイスできる
□ピアノを弾くことはもちろん、音楽を様々な角度から楽しめる方法を提示できる
□体験レッスンの前後も、心地良く感じていただくことが入会率を高める
【入会率を上げるポイント】は次の通りです。
①目標を持つ
②相手がどこまでの情報を持っているかを探る・聞く(a:対面・電話、b:メールやフォーム)
③複数のカリキュラムを立てる
④ 環境を整える (教室の清掃、先生の服装、身だしなみの確認)
⑤ お渡しする資料を準備する
⑥保護者に記入してもらうアンケートを作る
⑦ 申込から体験日までに間が空いていたら、リマインダーメール等を送る
⑧ 資料を基に教室の説明をし、「入会の有無」、あるいは「検討する」なのかを伺う
⑨ 体験レッスン後のフォロー
「えっ? こんなにあるの?」と感じた方も多いと思います。
体験レッスンの「申込」→「返信(受付)」→「レッスン」だけ、では満足度が低くなります。その理由は……前記した「期待」と世の中の「先生像」にあると思います。理想を思い描いて来た方に相応の対応ができているか、この機会に見直しましょう。自宅や実家で教室を開いていて、余暇にピアノを教えていると思われないようにするためでもあります。
後編では、各項目について詳しくご紹介します。


