
ハンガリー・ブダペストのリスト音楽院
ハンガリー大使館文化部の「リスト・ハンガリー文化センター」。日本・ハンガリーの外交関係樹立150周年を記念して、2019年、東京・麻布十番にオープンした。一年を通じて、様々なテーマのもと、ハンガリーに関する展覧会や講演会、コンサートなどが企画される。ここで2026年3月31日まで、ハンガリー・リスト音楽院の開校150周年を記念した展覧会「蘇る150年の響き-リスト音楽院の秘められた物語」が開催されている。
街の中央をドナウ川が流れるハンガリーの首都ブダペストは、1873年、西側のブダ、東側のペスト、北側のオーブダが統合されて誕生した。このころから急速に発展してハンガリー文化の中心地となり、高等音楽教育機関の設立を求める気運も高まった。そして、1875年11月14日に王立音楽院が開校。ピアニスト・作曲家として国際的に活躍していたハンガリー出身のフランツ・リスト(ハンガリー語ではリスト・フェレンツ)が総長に就任し、自らもピアノ教育に携わった。
今回の展覧会では、音楽院の歴史、リストの自筆譜や肖像画などが、大きなパネルに展示される。クイズコーナーを設けるなど、多くの人が楽しめる工夫も凝らされている。
会場内のモニターでは、アール・ヌーヴォー様式で建築された校舎や、大ホールの内部など、音楽院の中を探索しているかのような臨場感を味わえる「バーチャルツアー」を実施。予約不要で、金曜日の15時から行われ、所要時間は約15分だという。

リスト音楽院の大ホール(同音楽院提供)
さらに、12月22日までの期間限定で、リストが愛用し現在はワイマールの「リストハウス」に展示されているベヒシュタイン・ピアノと同時代同構造モデルの楽器を展示。12月19日には、リスト音楽院を卒業した天川真奈氏による特別コンサートも予定されている。
12月10日の開会式で行われたミニコンサートでは、リスト音楽院から東京藝術大学へ留学中のハルギタイ・レイラさんが、このピアノでリスト《超絶技巧練習曲集》の〈夕べの調べ〉やバルトーク《3つのチーク県の民謡》などを演奏。さらに開会式後のレセプションでは、同音楽院の教授として46年にわたって教鞭をとっているグヤーシュ・マールタ教授が、ムソルグスキー《展覧会の絵》から2曲を演奏。リストが愛したピアノの音色を間近で堪能することができた。

ワイマールの「リストハウス」に展示されているものと同時代同構造のベヒシュタイン・ピアノも12月22日まで展示される
期間中には、コンサートやレクチャーなど様々な特別イベントも実施。詳細はウェブサイトで随時更新される。
■リスト音楽院創立150周年記念
「蘇る150年の響き ― リスト音楽院の秘められた物語」
期間:2026年3月31日(火)まで
開館時間:11:00~17:00(最終入館16:45)


