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小原孝先生と轟千尋先生が連弾アレンジのコツを指南する「アレンジワークショップ」

小原孝氏(左)と轟千尋氏の連弾も行われ大いに盛り上がった「アレンジワークショップ2024」

12月21日、東音ホール(巣鴨・ピティナ本部事務局内)にて開催される「アレンジワークショップ2025」。12回目となる今回のテーマは「発表会で差がつく! 生徒が輝くためのピアノアレンジ実践編」。小原孝氏と轟千尋氏という両人気講師が登壇します。昨年の「アレンジワークショップ」でも両氏が講師を務めて好評を博し、今回は受講者からリクエストに応えての再登場。ここでは、ムジカノーヴァ2025年2月号でレポートした昨年のワークショップの模様を再びお届けします。


ピアノ指導者が、生徒の弾きたがる曲を、その生徒のレベルに合ったアレンジで与えられるようになることをねらいとするこのワークショップ(ピティナ主催)。月刊誌『ムジカノーヴァ』で連載「ポピュラー音楽指導塾」などを執筆した佐土原知子氏が、企画・監修を務めている。

2024年のワークショップの冒頭は「アレンジお悩み相談室」。事前に受講者から寄せられた「お悩み」を佐土原氏が読み上げ、両講師がアドバイスを行った。最も多かったという「お悩み」が「おしゃれなアレンジにしたいのに、思うような和音(コード)がつけられない」というもの。両講師は「自分が感動した和音がどのようなしくみになっているか分析してみる」(轟)、「いいなと思った和音をまねしてみる」(小原)などとアドバイス。完成したアレンジを他の人に聴いてもらったり録音したものを自分で聴いたりして、客観的な視点を持つことも勧めた。

次に轟氏が「連弾を書くときの裏ワザ」をレクチャー。「楽譜を3層(メロディー、ハーモニー、ベースライン)で読む」「“かけ合い”を入れる」「音域選びを慎重に」という3つのポイントを掲げた。そして、プリモの右手・左手、セコンドの右手・左手の各パートが担当する「層」を決める手順を示す。轟氏がアレンジした『ムジカノーヴァ』の連載楽譜「ミュージカル名曲連弾」の《ホワイト・クリスマス》(2024年12月号)などが例として取り上げられ、受講者たちはアレンジが仕上がっていくプロセスに見入っていた。

小原氏は、『ムジカノーヴァ』の連載から生まれた楽譜集『日本を奏でるやさしい連弾』の《茶摘み》などを実例に挙げながら、「連弾を効果的なアレンジで弾くときのコツ」をレクチャー。特に「楽譜通りに弾かない部分を作ってみる(即興で変えてみる)」というアドバイスが印象的で、ソロ楽譜を見ながら轟氏と即興で連弾する《ボレロ》はエキサイティングな一幕だった。

最後の「実践編」では、チャイコフスキー《くるみ割り人形》の〈葦笛の踊り〉のオーケストラスコア(冒頭3ページ)に、受講者が「3層」を3色のマーカーペンなどで記入。さらに、チャイコフスキー自身のアレンジと、轟氏のアレンジ(全音ピアノピース)、小原氏のアレンジ(音楽之友社)の聴き比べも行われた。そして、ガーシュウィン《ラプソディ・イン・ブルー》のアレンジをテーマにした両氏のフリートークと小原氏の実演を経て、両氏の演奏による「ミニコンサート」へ。最後は小原氏がアレンジした《ボレロ》を両講師が連弾(後半は小原氏のピアノと轟氏のカホン)で演奏し、最高の盛り上がりを見せた。

〔2025年の予定〕
アレンジワークショップ2025
12月21日(日)13:00~17:00
会場:東音ホール(巣鴨・ピティナ本部事務局内)
詳細はこちら

轟千尋氏がアレンジした《ホワイトクリスマス》の楽譜はこちらで

ムジカノーヴァ2024年12月号

本文に登場した轟千尋氏のアレンジ楽譜《ホワイト・クリスマス》を収録している。
特集は「ショパンらしさにつながるヒント」。

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